TBSラジオの取材を受けました。

12月3日(日)の正午過ぎにJR山手線管内の品川駅付近の電車内において

携帯用リチウム電池の発熱事故がありました。

この件について、TBSラジオ局から、本日取材を受けました。

ON AIR は12月7日、AM7:30からです。

電車内の他の乗客が、焦げたリチウム電池に注水(ペットボトル)し

消火されたため、大事に至らなかったのですが

取材の内容は、リチウム電池に水をかけた行為が良かったのか

又、自宅で同様の発火事故が起きた場合の対応の仕方でした。

リチウムは水と反応して発熱し水素を発生して発火します。

第3類危険物の第一種自然発火性物質及び禁水性物質に指定されています。

危険等級Ⅰ、指定数量は10kgです。

消防法では以下のとおり。

製造所等に対する消火設備の適用(危険物の規制に関する政令別表第5)

第3類危険物の禁水性物品には炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等が主成分の

粉末BC消火器が適応し、リン酸アンモニウム等が主成分の粉末ABC消火器は適応外となっています。

したがって、消火方法は水系はNGで、乾燥砂又は炭酸塩類が主成分の粉末BC消火器が適応します。

リチウム蓄電池の発火事故原因は、極稀なケースとして製造工程で発生した微細金属粒子が電池セル内に残存したことや

携帯電話の落下等による過重な衝撃が、内部短絡(ショート)を起こして過剰発熱する原因であると考えられます。

この度の、品川駅でのリチウム蓄電池の発熱・発火については、リチウムの量が微量であることと

リチウム蓄電池の発熱・発火による周囲の可燃物への延焼を防ぐ意味でも、注水の行為は適切であったと考えます。

家庭内でも同様の事態に遭遇し、自家用に乾燥砂や粉末BC消火器を常備していない場合は

先ず、注水で発熱を止め、素早く乾燥したジャムの空き瓶などに入れて、空気に触れないように

密栓すること。

廃棄については、各自治体の廃棄物担当部門に相談されることをお勧めします。

なお、パッケージを開封したリチウム電池を複数個まとめて保管することも短絡の原因になり、発熱・発火の恐れがありますので

電池の正負極にセロテープを貼るなど、絶縁すると良いでしょう。

 

株式会社ユニバース・リサーチ

齊藤 恵